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ここに掲載している写真は、写真店でプリントしたものをスキャナでスキャンしている。使っているスキャナは、エプソンのフラットベッドスキャナ GT-9400UF というモデルだ。最近の薄型スキャナではなくて、ガッシリとしたつくりで少々無骨なもの。以前、一緒に仕事をしたことのあるデザイナーの方から聞いたことなんだけど、スキャナというのは天板がガラスになっているものの方が良いとのこと。薄型スキャナでは重量も軽くしないとならないために、この天板がアクリルでできている。そこへ行くとこの GT-944UF は、その点もしっかりとガラスでできていて、触ると冷んやりとした感触が伝わってきて気持ちが良い(もちろん、あんまり触るものではありません(^^;)。僕がスキャナを選ぶ時の第一条件は、やはり天板がガラスかどうか、ということだ。 1度に5枚のLサイズプリントを天板に載せ、それぞれの写真を四角い枠としていっぺんに5枚の写真をそれぞれのファイルに出力できるところも魅力だ。紙焼きの取込み解像度は100%の大きさで600dpiにしている。 |
GT-9400UFは、カラーネガフィルムとカラーポジフィルムの取込みもできる。最大解像度は12000dpi と、性能も十分だ。このスキャナを買うまではCanon のフィルムスキャナも持っていたんだけど、GT-9400UFを入手した時にフィルムスキャナは手放してしまった。フィルムスキャナの取込みは光学式で、このフラットベッドスキャナはCCDだったんだけど、使い勝手の点からフィルムスキャナの電源を入れることが少なくなってきた。取込みに関しては光学式のフィルムスキャナの方が画質は良いんだけど、往年の機種のために動作が遅いし、Windowsとの連携という点でも、現行の機種であるGT-9400UFの方が優位だった。また、プリンタはエプソンを使っているから、原稿をスキャナに載せてプリンタでそのまま出力するというような、カラーコピー機のような機能も使用できる(この時にパソコンの起動は必要)。 このフィルムマウンタには1度に6駒2列のフィルムをマウントすることができて、12駒をそれぞれのファイルに出力できる。カラーポジフィルムで撮影した写真の取込みには、このマウンタを使用することになるんだけど、その時の取込み解像度は600%の大きさで360dpiという設定にしている。これはおおよそハガキサイズでプリントできる画質だ。多少粗くなるけれど、A4でのプリントにも耐えると思う。 |
ところがこのマウントだと、フィルムに写り込んでいるコマを取り込むことはできても、パーフォレーション(フィルムの上下に連続して開いている穴)まで取り込むことはできない。もちろん、ふだんはフィルムで撮影したコマだけを取り込むのでスキャナとしての仕様、性能は上記で紹介した付属のマウントを使用することで事足りる。 だが、これでは困る問題が出てきた。それはフィルムの全体を取り込んでの作品となる PEN EE3 スペシャルの写真を作りたかったのだ。そのためには付属のマウントでは不足で、パーフォレーションまで取り込むことができるマウントを自作する必要に駆られた。 付属のマウントはそのままにしておきたかったから同じものを注文して(1枚230円くらい)改造しようと思ったんだけどどうにもしっかりとフィルムを押さえることができなかった。 それは右の画像で赤丸で示したところだ。 フィルムを押さえる部分には透明な板を両面テープで貼り、なるべく少ない部分で押さえることにした。これによって、フィルムのパーフォレーションまでをスキャンすることができた(^_^)。 |
の箇所は上図のように、透明プラ板を両面テープで黒厚紙に留めた。 厚紙の厚さでプラバン同士が浮くから、その間にフィルムを挟む。 の箇所も大切で、スキャナに付属のフィルムマウントと同じに位置に切り込みを入れる。 の場所には、セロハンテープで持ち手を付けた。 |
ところがこれでも困ったことがあって、まず、透明プラ板の跡がスキャン画像に写り込んでしまう。 |
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このくらいならPhotoshop で処理できるんだけど、次のことが困ってしまう。 このスキャナはフィルムを裏返しにしてスキャンするのだけど、そのときにロールしているフィルムが天板に当たってしまい、その当り具合がスキャンに写り込んでしまう。これは全体的に付いてしまってランダムなので修正するのに時間がかかってしまう。 スキャナに付属のフィルムマウントだとパーフォレーション部までしっかりとホールドするために、フィルムはピンとまっすぐになるため、この跡は付かない。 これを回避するには、フィルムを裏返しにしてスキャン後に反転させると良いのだが、なんとなく違う気がするからその作業はしていない。 |